今回は、神戸市長田区で主に石油化学原料の卸売業を営まれております、TLS 株式会社 様をご紹介致します。 2015年9月に設立後、主にエポキシ樹脂製品等の輸入販売をされており、これに加え、商品調査や貿易実務の受託業務等も行われています。 独立のきっかけ等について、社長の名和様にお聞きしました。 「化学系の会社に勤務していた時の取引先さんからの強い後押しもあり、退社後は様々な商材探索依頼をこなしながら、個人事業としてやっておりました。そんな折、以前から仕事上の知人であり、同じく化学系の貿易業をグローバル展開している渡邉と話をする内に、2人のビジネスをくっつけて、新しい会社でやってみようという結論に至り、一念発起しました。」 経営する上で、同業他社との差別化を図っている点や、こだわりがあればお教え下さい。 「化学品を”買って、売る”だけでは限界があり、立ち行かなくなるのですが、 お客様にはそれぞれ商品の安全管理や業界の情報収集などといった様々な悩みやリスクが存在します。 それらを先方の担当者ベースで全て解決するということは、現実的に難しいものです。 商社には商社の、メーカーにはメーカーの役割に専念してもらい、弊社は次の”4S”を専門に、お客様と一緒に解決していくことをモットーとしております。 1. Document Solutions(物流書類作成/管理) 2. Logistics Solutions(各地配送/納期・スケジュール管理) 3.Quality Solutions(品質管理/向上) 4.Strategic Solutions(海外進出支援/提携先探索) すると、自然にお客様からこういった商材を扱って欲しいなど、先方から扱い商品の選定等もやってくるようになりました。」 |
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今後の展開・目標についてもお尋ねしました。 「現在は、塗料や接着剤業界向けにエポキシ樹脂や顔料などの中間原料をメインで取り扱っていますが、 オーラルケアや医薬分野に様々な商材を拡大予定です。会社として、取り扱える商品は無限にあり、ビジネスチャンスも点在しています。 今お付き合いしているお取引先様との繋がりをより深めることはもちろんですが、今後も様々な会社や人との繋がりを築きながら、 新しい分野へ積極的にチャレンジしていきます。 キーワードは、”脱チャイナリスク”。 これは、お客様も感じていることではありますが、 中国の材料・商材に頼り過ぎているため、インドや東南アジア、中東、ヨーロッパなど世界中にアンテナを張って、グローバルビジネスに発展させていきたいです。」 |
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分子構造模型と一緒に、1枚。 左の容器に入っている液状のものが加工前のエポキシ樹脂で、加工の方法により、接着剤や車の塗料、強度と軽量性から航空機の複合素材などに用いられます。 また、防食性に優れていることから飲料缶の内面コーティングや、電気絶縁性にも優れるので電子部品などと用途は様々です。 |
最後に、名和社長から一言いただきました。 「”日本は、ガラパゴス化している”という表現があります。他の商社が防波堤となってしまい、荒波(情報)がダイレクトに入ってこないため、日本のお客様は世界の状況が見えません。TLSが相談役として情報を収集し、お客様とメーカーの間に入ることで、今後もお客様の抱えるリスクや悩みを解決・支援しながら、お客様と共に成長していけるビジネスを展開していきたいと思います。」 |
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名和社長(手前右)・渡邉様(同左)とスタッフの皆様、 この度はご多忙の中、取材にご協力頂き、誠にありがとうございました。 |
TLS 株式会社 |