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和輪話(わ わ わ)

私たちがクライアント様向けに毎月発信している事務所レターです。
少しでも旬な情報をお届けできれば・・・と所員ひとりひとりがネタ探しに奔走!の毎日です。
お得&おもしろい情報があなたにも見つかるかも・・・一度、のぞいてみて下さい。

平成18年12月号

 

愛のない決算書

先日、某信用組合の意見交換会に参加してきました。融資審査の上席、営業部の部長クラスの方などが出席され、7名の税理士とFPの方が数名参加されていました。
以前ジョインでも同様の議題でセミナ-を開催したことがあるのですが、その時はお呼びした金融機関の方がメガバンクからの出席でした。
今回の意見交流会は信用組合主催ということもあって、中小企業や零細企業の話題が中心となり、非常に身近なものに感じることができました。
具体的な事例を中心に、実際に企業側から提出された決算書について、信用組合から見た評価やランク付けについてディスカッションが交わされました。
なかでも頭を抱えてしまうのが、僅か数万円の赤字決算を組んでいる中小企業。
決算書は1年間様々な場面でついて回ります。1円の黒字と1円の赤字では、ある意味、天国か地獄だと思います。
数万円の赤字であれば処理のひとつで黒字にすることはできたはずです。
実際私も他の税理士事務所から代わってこられるお客様の過去の決算書を見て、驚くことがあります。
「延々と赤字の決算書」「仮払金、貸付金など資金使途が不明の決算書」  
「不良債権、不良在庫が手付かずの決算書」「いまだに手書きの決算書」
顧問税理士は何のアドバイスもしなかったのかと、同業者ながら残念に思います。
積極的に財務体質の改善に取り組んでいる企業、それを支援する税理士事務所、金融機関から見た税理士への期待も強く感じられた意見交換会でした。
これまでも、これからも『愛のない決算書』だけは作らないと改めて思った1日でありました。
( 安 達 )
ウィキペディア

皆さんは「ウィキペディア」という言葉をご存知でしょうか。
インターネットを利用されている方には馴染みのある言葉かと思います。
ウィキペディアというのは造語で、ネット上で誰でも自由に文章を書き換え可能なシステムである「Wiki」と、百科事典(Encyclopedia)を合わせたものです。言葉通り、ウィキペディアはインターネット上の無料百科事典のことです。
事典であれば、ヤフーなどの大手ポータルサイトでも既にありますが、ウィキペディアの特徴は特定の人間が作成したものではなく、閲覧している私たちが項目を作り、加筆することができる点にあります。つまり、誰もが執筆者になることが可能なのです。
そこで、当然疑問に思うのが不特定多数の人間が書き込みをするのだから、百科事典としての「質」はどうなのかということです。
実は、ウィキペディアには項目の削除や保護などができるボランティアが存在します。
特定の項目に人々の書き込みと削除が殺到して収集がつかなくなったり、ネットには付き物のいわゆる「荒らし」などが増えると、このボランティアの管理者が書き換えを止めます。
ちなみに英語版の項目は約127万あり(2006年7月現在)、その正確さは238年の伝統を誇る「ブリタニカ百科事典」に負けるとも劣らないという調査結果があります。英科学誌が自然科学分野の42項目を選び、出所を伏せて外部の専門家に検証してもらったところ、重大な間違いは両者で4件、小さな誤りはブリタニカで123件、ウィキペディアで162件という結果だったのです。
では、ウィキペディアというのは一体どのようなものでしょう。
実際に調べてみました。
我が国で最も著名な経営者「松下幸之助」と入力し検索。
目次には来歴・人物、各国・各団体より受勲した履歴、家庭、記念碑、主な著書等があります。
誕生した場所や丁稚奉公に出た後、有名な「ソケット」を開発した経緯。
そして「ナショナル」を立ち上げるまで、経営の神様と呼ばれるに至るまでの紹介。
更に有名な「松下はどのような会社ですか?」という問いに対し、「松下電器は人を作る会社です。
あわせて家電を作っています」と答えたエピソードも載っています。
文字だけではなく松下氏の銅像や、記念碑等の写真もあります。
ネットに限らず、事典を調べているときに「いつの間にか他の語句が気になって調べている」ということがよくありませんか。
私もつい他の語句が頭に浮かんできて、ちょっと調べてみようと暫く事典と向き合っていることがあります。
ウィキペディアで便利なのが、気になる語句があるとクリック一つでその項目に飛べるということです。
傷病手当について


病気等で働けなくなったときに、「傷病手当」がうけられることはみなさんご存知でしょうか。
健康保険の被保険者が病気やけがのために仕事を休み、給料が減ったりもらえなかったりする場合に、生活の安定を図るために支給されるのが傷病手当金です。
この傷病手当金は、以下の条件がそろっていると支給されます。

①病気やけがのため療養中(自宅療養を含む)であること
②今までの仕事につけないこと
③4日以上仕事を休んだとき(3日続けて休んだ後の4日目から支給されます)
④給料がもらえないこと(給料をもらっていても傷病手当金の額より少ないときは、その差額が支給されます)

支給内容は、休業1日につき標準報酬日額の6割です。また期間としては4日目から1年6ヶ月の範囲で支給されることになっています。
手続きとしては、傷病手当金請求書に事業主の証明と医師の意見書を添えて保険者(社会保険事務所または健康保険組合)に提出します。 
この手当を受けるにあたって注意しておきたい点は、傷病手当金の請求権の時効は2年でその起算日は労働不能であった日ごとにその翌日となること。
傷病手当金が支給させる期間に出産をし、出産手当金が支給される場合には傷病手当金は支給されないこと。
また、退職により被保険者が資格を喪失する際に、傷病手当を受けているかあるいは受けられる状態にある場合は、資格喪失後も引き続き『被保険者であれば受給できた期間』の傷病手当金を受給することができます。
今現在、従業員の方が病気などにより会社にこれなくて困っている、などありましたら、この傷病手当金が受給できるかを検討してみてはいかがでしょうか。 

給与からみた景気


時が経つのは本当に早いもので、今年も年末調整の時期となりました。
年末調整は「給与」の源泉徴収の総決算といわれていますが、今回はその「給与」についてとりあげてみたいと思います。
今年の9月30日に最低賃金が変更されました。
地域別で見ると、大阪府は708円/時から712円/時、兵庫県は679円/時から683円/時となり、2年連続ですべての都道府県において地域別最低賃金額が上がっており、賃金の面では日本の景気が回復していると思われます。
ちなみに最低賃金未満の賃金の支払は違法となり、最低賃金法第44条及び罰金等臨時措置法第2条の規定により、労働者に最低賃金額以上の賃金を支払わなかった者は、2万円以下の罰金を科せられますのでご注意ください。
最低賃金以上であるかどうかのチェック方法は以下のようになります。

①給与の支払い形態が時間給の場合
時間給≧最低賃金(時間額)

②給与の支払い形態が日給の場合
日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金(時間額)

③給与の支払い形態が月給の場合
月給÷1ヶ月の平均所定労働時間数≧最低賃金(時間額)

賃金の面では日本の景気が回復している、と先に述べましたが、民間企業に昨年1年間勤務した給与所得者(約4,494万人)について国税庁が調査したところ、平均年収は4,368千円で、平均年収は前年に比べ、金額で2万円、率で0.5%ダウンしており、平成10年以来8年連続で減少しているそうです。(国税庁 平成18年9月 民間給与実態統計調査より)
この背景には正社員よりも、契約社員や、パート・アルバイト労働者などの非正社員が増加し、雇用形態が変化していることで、収入の格差が広がっていることがあると思います。
新聞やテレビ等では景気回復という言葉をよく耳にするようになりましたが、実際には平均年収の減少などもみられ、家計や中小企業においては景気回復を実感できない方のほうが多いのかもしれません。 

 

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