3月 | 2008 | ジョイン合同税理士事務所

留学生

来月に香港の友人宅を訪問することが急に決まった。理由は娘さんが４月より英国へ留学するからである。清華大学出身の母を持つ彼女は建築専攻の大学生である。安藤忠雄先生設計の建築物を毎日見るという計画を持って我が家に泊まったのは一昨年のことだった。若く優秀な頭脳の彼女が日本に留学すればお役に立てるのにと残念である。留学生の頭脳獲得戦争が世界的に熾烈なのは、人材の育成と確保が国家の将来に関わるグローバル化の戦略に欠かせないからである。米国は海外の秀才をリサーチして、優秀な学生を自国に勧誘工作し、政官産学の連携のもと卒業後の就職の保障までして、世界中から人材を集めている。益金の３番目の中国語の先生だった宋さんは大阪市立大学大学院を卒業すると米国の企業に就職していった。英国のブレア前首相は「５年以内に世界の留学生の四分の一を獲得する。」と方針発表。中国で留学生フェアを開き、破格の奨学金で資金援助している。仏国はシラク大統領（当時）が中国の大学を訪問して、自国への留学を奨励し、中国内の各都市に仏語学校を設立した。オーストラリアは留学を「重要輸出産業」と位置づけて留学生の募集をしている。科学技術立国をうたう我が国日本はどうか。「後進国から技術を学びにきた知識遅れの連中」といった偏見と奢りはないか。益金とご縁のあった留学生は日本人学生よりもよく勉強をする優秀な人材が多い。日本の奨学金制度は貧しくアルバイトで最低生活をし、就職先の保障もない。留学生の卒業後は、帰国または他国企業へと就職していく。道路建設促進や国土防衛強化だけで日本の将来が安泰とは思えない。自国民を含めて、先ず人材の教育と確保が優先順位を得ると考える。

（　益　金　）

医療費控除

所得税の確定申告には「医療費控除」という制度があります。多額の医療費を支払った年は、確定申告をすることによって所得税の還付を受けることができます。医療費控除額の計算方法は以下の通りです。

支払った　　　＿　保険料で補填　＿　１０万円　　　　　　　＿　医療費控除額医療費の金額　　　される金額　　　　（又は合計所得金額×５％）　（最高２００万円）

医療費控除が認められるための要件は以下の通りです。・自分自身の医療費と、生計を一にしている配偶者や親族のために負担した医療費・申告する年度の１月１日から１２月３１日の間に支払った医療費申告の際には医療費の領収書や、証明する書類を申告書に添付するか、提示することが必要です。

医療費控除の対象となるものは以下の通りです。・医師または歯科医師による診療費、または治療費・治療又は療養に必要な医薬品の購入費用・病院、診療所、指定介護福祉施設、助産所等へ収容されるための費用・通院費用、医師等の送迎費（自家用車の通院費用は対象外）・入院時の部屋代や食事代（差額ベッド料金は対象外）・日常最低限の用を足すために必要な義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯等の購入費用（医師による診察をうけるため直接必要なものが対象）等

上記ではおおまかな範囲を記載しており、医療費として認められる範囲は、実際はもうすこし詳細に定められています。

たとえば、「眼鏡の購入費用」をとりあげますと、「医師の指示によるもので治療に直接必要な眼鏡の購入費用」は医療費の対象となりますが、「近視・乱視・遠視用の眼鏡の購入」は対象外です。また弱視用眼鏡の購入費用は２０歳以下で矯正視力０．３未満という条件にあてはまれば控除の対象とされます。また医薬品をとりあげますと、「治療目的で薬局にて購入した風邪薬や下痢止め薬、水虫薬」や「医師の指示による漢方薬やビタミン剤」は対象となりますが、それ以外で購入した漢方薬やビタミン剤、疲労回復のための栄養ドリンク剤、うがい薬、酔い止め薬、眼病予防の目薬などは対象となりません。

このように医療費の対象となるものは大変複雑ですので、あいまいなものは領収書を保存していただき、担当者や税理士にご確認ください。 　

（　忽　那　）

そろばん教室

２月１０日の朝日新聞の記事によると、兵庫県尼崎市にある杭瀬小学校では、２００４年４月からそろばんを主体とした「計算科」の授業をされています。この授業は学習指導要領にはない新しい教科です。なぜそろばんに着目したか、それは「反復練習で計算のスピードや正確さが養われるだけでなく、集中力や話を聞く力が身につくと考えられた」からだそうです。ゆとり教育が採用されて以来、基礎学力の低下や親や先生の話をじっと聞けない子が増えている、といった見方があることが背景にあります。そろばん教育は、科学的な分析においても、いくつかの能力を向上させるのに驚異的な効果をあげると言われています。ひとつは集中力と、聞いたり読み取ったりする力。「願いましては、～円なり、・・・」と読上算が始まると、正しい答えを出すためには、読み上げる声と指先に集中することになります。また、「指先は外に出た脳」と言われていますが、そろばんが右脳を活性化させるともいわれています。具体的に、珠算式暗算をする時、有段者は右脳を使用しており、問題を解決するときなどのひらめき（＝脳力）も、右脳を使用しその力が発生すると、言われています。その他には、記憶力や注意力を高めることもできるそうです。杭瀬小学校から始まった計算科は今年度１５校に広がり、また保護者にアンケートを実施した結果、９割以上が「計算が速くなった、姿勢がよくなった、落ち着きがでてきた」など好意的な回答が多かったそうです。ただ、導入校が増えるにつれて指導力のある講師の確保が困難で、財政難の市には負担が増え、そして新しい学習要領では小学高学年に英語の導入が見込まれ計算科の授業時間を確保することの難しさ、など課題も浮かんできているようです。集中力はもちろんのこと、問題解決などのひらめき＝脳力は、生きていく上でなくてはならない力であるし、高め続けなければならない力でもあると思います。学習指導要領が見直す際に、この事例を是非とも参考にしてほしいものです。　　　

（　北　島　）

天眼通(てんげんつう)

ガソリン税財務省「暫定法期限切れは道路建設に重大に影響があるが将来は一般財源として活用したい」国交省「すでにガソリン税は一般財源化しています。　　　　カラオケセット、マッサージ機購入等早くから道路外の一般財源として活用しています。」