平成24年度税制改正 |
まもなく平成24年度の税制改正が閣議決定されますが、
昨年度末に発表された平成24年度税制改正大綱より中小企業の経営者の皆様に影響があると思われる主な項目についてご紹介します。
今回の改正の中で、最も大きな影響があると思われるのが、個人の給与所得控除の見直しです。 平成23年度の税制改正法案では法人の役員給与の給与所得控除の削減案が盛り込まれていましたが、 今回は役員のみならず給与所得者全体の改正案として明記されました。 内容は、給与年収1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の上限が設けられるというものです。 具体的な増税額としましては所得税、住民税合わせて給与年収2,000万円であれば約11万円、給与年収3, 000万円では約38万円の増税となります。 これらは法人の役員のみでなく一般のサラリーマンも含めて対象となります。 影響をうける人口は約50万人と推定され多くの給与所得者が増税となります。 この改正は、平成25年分以後の所得税及び平成26年分以後の個人住民税について適用される予定です。 また退職所得課税については現在、退職所得控除額を控除した残額の2分の1に対して課税する措置が行われていますが、 勤続年数が5年以下の役員等については、上記の2分の1優遇措置が廃止されます。 具体的には勤続年数5年で退職して退職金1,000万円を受け取った場合、現行の税制では所得税372, 500円ですが改正後は1,204,000円となり831,500円の増税となります。 この改正は、平成25年分以後の所得税について適用される予定です。 いずれの改正も法人の経営者はじめ高額所得者には不利な税制改正となります。 あらためて役員構成の見直し、給与配分の検討などを行わなければなりません。 月末の閣議決定後、皆様にも対策のご提案をしていきたいと思います。 |
( 安 達 ) |
目標設定 |
皆様はお客様を増やす為にはどの様な事に取り組まれていますか? 私自身の周りにご自身で事業をしている知人が多く、今の仕事に就いてからは様々な相談を受けるようになりました。 その中でもやはり一番多いと感じるのは“お客様を増やす為にはどうすれば良いか?”という相談です。 この様な時、多くの経営者の方は必ず自分なりの答えを持っていて“それを進めて良いかどうか”で悩まれていることが多く、 そこで私は決まって“悩むくらいならとりあえずやってみてはどうでしょうか?”と答えさせて頂きます。 それは実際に事業を行っているご自身が感じることは、基本的には間違っては無く、まして、 その事業をやった事の無い私よりも間違いなく的確な方法だと感じるからです。 その際に、いつもアドバイスさせて頂くこと事は、“成果を判定するポイントをあらかじめ設定しておくことが何よりも大切” ということです。 なぜなら費用が掛かる、掛からないに関わらず、見えない所でも人的負担が発生しており、 無駄に長々とするべきではないと思うからです。 そして、成果の判定をどこでするかをキチンと考えた上で、必ずご自身で決めた目標を置くようにアドバイスさせて頂ききます。 少し前にブログが流行りだした頃に、いろんな企業や、経営者が挙ってブログを始めたりもしましたが、 比較的費用が掛からない事もあって、一気に広まりました。 多くの方は、即効性が無く、 やっている時間とそれに見合った効果が感じられないという事で辞めてしまった方も多いのではないでしょうか? それは、特に目標もなく何となく始めればお客様が増えるのではとの、 言わば淡い期待でされている方が多かったからではないかと思います。 ある社長は、ブログでビジネスカテゴリ部門の視聴者ランキングで1位になる事を目標に努力を続け、 結果見事に1位になる事に成功し、その結果、 その方法が注目されインターネット関連のコンサルタントに転身し成功を収めておられます。 2者の違いは同じブログをしながらも目標を明確に持っていたか、持っていなかったかの違いしかありません。 単純といえばそれまでですが、多くの経営コンサルタントが提案される事は基本セオリーの事しか言いません。 しかし、その提案した事を必ず日々のルーチンワークに取り込む仕組み作りと、効果測定に関しては全力で取り組みます。 そうする事によって小さな変化も見落とさずキチンと成果に結びつけるという能力に長けているのではないでしょうか? 経営者の方が悩みぬいて考えた方法が的確であったとしても、そのやり方や目標設定を見誤ると、 何の成果も残せない徒労に終わる作業になります。 そうならない為にも目標を共有し合いながら一緒にがんばって行きましょう! |
( 村 岡 ) |
震災を経て |
初めまして。 昨年10月にジョイン合同税理士事務所に入社致しました「茂山 昌太(しげやま しょうた)」と申します。 会計業界の繁忙期といわれる12月から3月を経て、入社して早くも半年が過ぎました。 色々な事が新鮮で日々勉強の毎日ですが、一刻も早く皆様のお力になれるよう努力して参りますので、 どうぞよろしくお願い申し上げます。 さて、話は変わって、まだ記憶に新しい昨年の3月11日、私たちが決して忘れてはいけない東日本大震災が発生しました。 この未曾有の大災害が残した爪痕は想像以上に大きく、1年経った今も現地はまだほとんど復興が進んでいない状況です。 原発の問題もこれからの日本経済そのものを左右するほどの課題であり、完全復興は何十年という道のりになると言われています。 1日でも早い復興を願うのはもちろんですが、1歩ずつ、1つずつ取り戻していくことが重要だと思います。 私事で恐縮なのですが、私は神戸出身で、阪神・淡路大震災を経験しました。 当時私は小学5年生で、子供ながらに今まで感じた事のない「恐怖」を感じたことを鮮明に覚えています。 まさに映画で見たことのある戦争のワンシーンの中にいるようで、自宅の周辺全ての建物が崩壊し、至る所で炎が上がっており、 立ち尽くす人々の顔が流血していました。 私の自宅も例外ではなく全壊でしたが、幸いにも火災の被害はなく、衣類等の荷物は取り出す事が出来ました。 しかし何よりも不幸中の幸いだったのは家族が誰1人ケガなく無事だったことでした。 本当にその後の人生が大きく変わる経験でしたが、17年経った今、神戸の街は見事復興を果たしました。 東北も必ずや復興を成し遂げる日が来ます。 その日に向けて、東北の方々にはなんとか頑張って頂きたいですし、自分自身も出来る事をしていきたいと思います。 人生には時に様々な選択肢があり、そこで進む方向によりその後の人生も変わってくるという岐路があると思います。 私は震災の影響でやむを得ず進んだ岐路もありましたが、その岐路を経たからこそ経験できた事があったり、 出会えた人がいたりして「今」があります。 皆様におかれましても、様々な経験を経て、その時々の岐路を進んで来られたからこそ「今」があると思います。 またその「今」が将来を決める岐路となることもあるかと思います。 後悔のないよう、将来に繋がる「今」を精一杯生きたいと思います。 |
( 茂 山 ) |