「貸借対照表」 |
最近、国の借金がこの6月末で1000兆円を超えたという報道がありました。国民一人当たり約792万円の借金を抱えているとの事です。 皆さんはこの報道をニュースや新聞で見てどのような印象を持たれましたか?少なくともポジティブな印象は受けませんよね。どうも以前からあるこの国の借金について危機感を煽るような報道の意図に納得いきません。 そこで日本国家をバランスシートで見てみましょう。借入金とは他人から借り入れたカネです。という事ですのでさぞかし日本という国は他国から借金をしているのでしょう。 しかし財務省が今年5月に発表した平成24年末の資産負債残高によると、日本の政府、企業、個人が海外に対する資産から負債を差し引いた対外純資産は約296兆円で過去最大、何より日本は平成3年以降22年連続で世界1位の債権国なのです。何か世の報道から受ける印象とは違いますよね。 実は良く報道で耳にするこの「国の借金」とは日本国家を構成する政府、企業、個人の内「政府の負債」のみをフォーカスしたものなのです。その借入先は国債という形を通じて、大半が日本国民からの借金なのです。例えば家族の中で兄が弟からカネを借りた場合、別にその家族一家がどこか他に借金をつくったわけではありませんよね。世の報道はこの「兄がいくら借りているのか」ばかりをやたらと強調するのです。 さらに日本国債はその100%が自国通貨建てにて発行されている為、イザとなれば政府の紙幣発行により必ず返済が可能である事から少なくとも政府の財政破綻の問題はないとされています。よく比較にあがるギリシャ政府破綻のケースではこの国債がユーロという共通通貨建てであった為、自国の意志で紙幣発行できないものでした。日本とギリシャではその抱える借金の性質そのものが全く異なります。 なぜわざわざニュースや新聞はこうして政府の負債の大きさのみだけを取り上げていかにも日本が財政破綻間近とばかりに国民の不安を誘うような伝え方をするのでしょうか。一説には世論誘導との見方もあります。なるほど日本の危機とあれば増税もやむなしと思ってしまいますものね。 この秋に政府によって平成26年4月以降の消費税率を8%に引き上げるかどうかの最終判断がなされます。さて、どの様な結果になる事でしょうか。 |
( 野 神 ) |
「体臭予防」 |
例年になく猛暑がつづき、熱中症のニュースも後をたちません。熱中症予防はもちろんですが、この季節、汗やにおいも気になる方が多いと思います。そこで、こういった悩みを解決すべくちょっとした予防について紹介させていただこうと思います。 そもそも体臭とは何なのか?というところですが、答えはニオイ物質です。 体臭と聞いてまず思い浮かぶのは「汗」だと思いますが、実は汗自体は無臭なのです。しかし汗を吸い取った衣類などを放置しておくと強烈にクサくなるのも事実です。それは、汗を栄養として細菌が繁殖するためです。そのときに「ニオイ物質」が作られるのです。 細菌の栄養となる汗や皮脂、身体からの分泌物の成分と細菌の種類の組み合わせにより発生するニオイ物質の種類も異なるので、身体の部位によってニオイの種類も異なります。 では、体臭予防の最大のポイントは、細菌の繁殖を防ぐことです。細菌の繁殖条件とは、細菌が繁殖するための栄養となる汗や皮脂、アカなどが豊富な高温多湿という環境です。 例えば、足臭だと革靴やブーツは着用して10分で湿度100%となるので、出勤したらサンダルに履き替え湿度を落とすだけでも臭いは大きく軽減されます。 また、ケアのポイントは朝です。就寝中には多量の汗をかくため、高温多湿の環境となり、ニオイ物質や汗、細菌が身体に付着している状態で朝を迎えます。ですので、一度シャワーを浴びてクリアにして出勤することで昼ごろに発生する細菌の量に大きな違いが出てきます。 また、体臭には食事の内容も関係しています。体臭を引き起こすのは、アポクリン汗腺から分泌される脂肪や、脂肪腺から分泌される脂肪酸が原因となっていることが多く、食事内容を改善することにより体臭が軽減される場合も多いようです。 ニオイの素となる物質は動物性脂肪や動物性タンパク質などの代謝物です。タンパク質は大腸まで送られ、細菌によって腐敗し、さまざまなニオイ物質を生み出します。例えば、悪玉菌であるウェルシュ菌や大腸菌によって分解されるとアンモニア、アミン等が作り出され体臭やいろいろな疾患の原因にもなります。 ということ踏まえると、食事をする際には、ニオイの素となる肉類(動物性タンパク質や脂肪)を控え、腸内の善玉菌を増やすよう心がけること、また、ニオイの素となる物質を排出する作用のある食物繊維を多く摂取することが大切です。食物繊維は腸内でビフィズス菌などの善玉菌の餌となるため、結果としてタンパク質をの腐敗を予防し、大腸内のニオイ物質を抑制する効果が期待できます。 善玉菌を育てるのはオリゴ糖だといわれていますが、ゴボウや玉葱、アスパラ、大豆などにも多く含まれているので、食物繊維とあわせて摂れるので一石二鳥かと思われます。 このように、ちょっとした工夫で少しでも改善できる要素が多いので、是非こういったお悩みがある方は試してみてはいかがでしょうか。 |
( 北 畑 ) |
「式年遷宮と経済」 |
10月に伊勢神宮の「式年遷宮」(しきねんせんぐう)が予定されています。 式年遷宮とは、20年ごとに内宮・外宮の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を東の米座から西の金座へ、西の金座から東の米座へと遷す祭事です。今回は米座から金座に遷されます。記録によれば、持統天皇時代の690年に第1回が行われ、その後中断や幾度かの延期はあったものの、1300年以上続いています。なぜ20年ごとに行われているかは諸説あるようで、現在も歴史との関係を探ろうとさまざまな試みがなされていますが結論には至っていません。 諸説の中で経済の動きに注目したものがありましたのでご紹介します。古来から東の米座に神様がおられる時代は平和で心豊かな「精神の時代」、西の金座に神様がおられる時代は波乱、激動、物質欲が強い「経済の時代」として言い伝えられているそうです。 金座 1849年~1869年 幕末期 黒船来航から明治維新の幕開けに向け激動の時代 米座 1869年~1889年 明治の文明開化の時代 金座 1889年~1909年 日清・日露戦争の時代 米座 1909年~1929年 大正ロマン・デモクラシーなど大衆文化開花期 金座 1929年~1949年 世界恐慌から第二次世界大戦、敗戦の動乱期 米座 1953年~1973年 戦後復興と高度成長期時代 金座 1973年~1993年 オイルショックからバブル経済の絶頂と崩壊 米座 1993年~2013年 失われた20年(戦後最長の"いざなみ景気"とデフレ不況) 金座 2013年~2033年 ? 以上の通り、近代以降「米座」と「金座」の間で時代が大きく異なっています。「金座」となる今後20年間は経済の時代となります、世間はアベノミクスに対して大きな期待感を持っていますが、20年後にアベノミクスは失敗だと評されないためにも今後のアベノミクスに期待したいと思います。 |
( 瓦 ) |