「成功は失敗のもと」 |
「失敗は成功のもと」という言葉はよく物事の例えに使われます。 ビジネスの世界にも失敗から得る教訓は多くあります。ただあまり失敗ばかり続いてしまうと、ご商売の存続すら出来なくなってしまいます。 多くの中小企業を見ていると、その逆「成功は失敗のもと」として捉えるほうがより教訓になるのではないかと思います。つまりうまくいった時ほど、つまずく可能性が潜んでいるように思います。 人は自分の成功体験に寄りかかってしまう傾向にあります。また成功した経営者はどんどん慢心になってしまいます。まわりはイエスマンばかりで、皆がちやほやしてくれ、誰も苦言を呈さなくなります。正確な情報が掴めず、的確な判断が難しくなってしまいます。 時代の空気も世の中のニーズも刻一刻と変化しています。今日成功したものも、明日には通用しなくなります。 過去の成功体験から脱却して次の打つ手を考える。企業を守り抜くには絶えず変化が必要です。また起業した時の情熱と真摯な気持ちを思いだし、初心を忘れないことも成功の起因だと思います。 まもなく2013年も終わります。 2014年も皆様の経営のお手伝いを出来ればと心より思います。 スタッフ共々よろしくお願い申し上げます。 |
( 安 達 ) |
「キーワード」 |
2013年の新語・流行語大賞が発表され、多くの方が予測されていた「おもてなし」という言葉を始め、「じぇじぇじぇ」、「倍返し」、「今でしょ」が選ばれました。 確かに、だれでも一度は必ず聞いた事がある言葉で、日常の中で使われていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 今では毎年年末になるとワイドショーや、ニュース等でも取り上げられその年を表す言葉として、楽しみにされている方もおられるかもしれません。 少し、違った「キーワード」として、リクルートが発表しているトレンド予測があります。 ちなみに、2013年は"家を開く""「元祖★おケイコ女子」リターンズ""ままも族""コラボワーク""試職"等が挙げられていました。 出展がリクルートなので出版している雑誌に関連するものですが、その分野のお客様と多く取引をされている企業ならではの「キーワード」では無いでしょうか。 さて、2014年はどうかといいますと、「銀たま採用」「ありのママ採用」(人材)、「スマ勉」(進学)、「サク美」(美容)、「いざか族」(飲食)、「語もてなし」(社会人学習)等となっています。 ネーミングはともかく、人材業界では今後は50代の「いぶし銀」世代の活躍が期待され、かつて人材を多く抱えていた「製造業」「サービス業」から、人材が不足しがちな「IT」「介護」でコーチングや、トレーニングなど組織の骨格を補う役目として担っていくのではという事です。また、子育てが一段落し、職場復帰する女性も増えているそうで、商品企画にもそういったママの目を活かした商品開発がされるのではないでしょうか。 また、「スマ勉」、「サク美」等は各々スマートフォン等のデバイスを利用した活動が増えてきて、勉強も、サロンを探すのもスマートフォンを使う世代が増えていくという事です。やはり今後何か商売をするにしてもそういった所に需要があるという事も考えて戦略を練る必要があると考えられます。 「いざか族」では、居酒屋を普段の夕食でも使う世代が出るのではという事ですが、確かに時折、居酒屋さん等でも子供連れで来ている親子が多く見られ、子供向けメニューも増え、分煙が進んでいる事によって今後ニーズも増えていくのではないでしょうか。 最後に「語もてなし」ですが、オリンピック招致も決まり、海外からの訪日の方も増えると考えられます。その為、日常会話ではなく、業務上必要な会話だけに的を絞った英会話教室のニーズも高まっているようです。 2014年は長い低迷の感覚から少し動くような気配があちこちから感じることが多いですが、実感として感じることはなかなかかもしれません。しかし、そういう時期だからこそ誰よりも早く先を見抜く「キーワード」を掴んで、飛躍の年になる事をお祈り申し上げます。 最後になりましたが、2013年もありがとうございました。2014年も変わらず精一杯お力に添えるよう尽力させていただきます。 |
( 村 岡 ) |
「キラキラワード」 |
先日、インターネットのニュースで、ある経営コンサルタントのコラムで興味深い記事を見つけました。読みづらい名前や常識的に考え難い言葉を用いた珍しい名前を「キラキラネーム」と呼ぶそうですが、それを文字って、最近世の中に溢れている「綺麗ごと」を謳ったキャッチコピーを「キラキラワード」と名付けているというものでした。 「キラキラワード」とは、小さな労力で大きな成果を手に入れたい、楽してお金儲けをしたいという「射幸心」を煽るキャッチコピーのことで、それが人を迷わせ、勘違いさせているとその記事の筆者は言っているのです。 「キラキラワード」の代表例としては、 ・無理しない方がいい ・頑張らなくてもうまく行く ・やりたい事だけやればいい ・1%を変えるだけで成功する といったものです。これらを「キラキラワード」と名付けた筆者は、こんなのを真に受けていたら日本はダメになると主張しています。 確かに、努力もせずに結果だけ求めているようでは何も進歩しません。私もこの筆者の考えに大方賛成です。しかし、私はこの筆者のように単にダメの一辺倒ではなく、次のように捉えました。 ・無理しない方がいい→実際に無理してる人に対してかけるべき声であって、無理をしていない人が自分自身でこのように考えることではない。 ・頑張らなくてもうまく行く→努力を苦と感じないほど夢中でやり続ければうまく行く。 ・やりたい事だけやればいい→それをやりたくなるように工夫する事が必要。やりたくない事とやらなければいけない事は違う。 ・1%を変えるだけで成功する→あらゆる事をやっても、ここが肝心という1%は確かにある。しかし、99%の努力があってこそ言えること。 最近はブラック企業が取り沙汰されたり、若者に至ってはゆとり世代など、企業側も労働者側も双方に求める価値観は昔に比べると変化しているので、まさに価値観は人それぞれですが、物事の本質をよく考える事が重要だと思います。一見、魅力的な「キラキラワード」も、その言葉を自分の都合だけがいいように捉えるのではなく、その時々の様々な事を総合的に判断すべきだと思います。楽して成功したように見えても、そこに行きつくまでに並々ならぬ努力や豊富な経験という過程が必ずあると思います。 |
( 茂 山 ) |