「確定申告相談会」 |
先日は確定申告の地区相談会にて、税務相談に従事して参りました。この相談会は毎年2月の恒例行事であり、またこの様な数多くの納税者の方と接する機会は、改めて自分が税理士である事を実感し、襟を正す為の貴重な時間でもあります。 さて今年の相談会でも納税者の皆様から多く聞かれた声が 「自分でやろうと思ったんですけど、やっぱりややこしくて。」 そうなんです。確定申告書はやっぱりややこしいのです。記載内容をまともに理解しようとすれば時間がいくらあっても足りません。 特に年金申告の必要なお年寄りの方には多大な負担です。 「時間がもったいないので毎年相談会を利用した方が良いですよ。」 と私は必ず答えるようにしています。 とはいえ国が作成したあのややこしい確定申告書の様式、特に1枚目。実務に携わる立場から見るとあれはあれで非常に良くできているのです。なんといいましょうか、膨大な量ある税法の項目をよくあの1枚にまとめているなあと感心すらします。 記載項目の配列もよく考えられており、見る側に最大限伝わりやすくしようとする努力が端々に見られ、作品ともいえるレベルの仕上がりなのです。 まあ、申告書の見やすさや分かりやすさに苦心を強いられるのは、その複雑難解な税法ルールを作った国自身の自業自得ともいえますが。 さてこのややこしい確定申告書。解決の糸口はやはりマイナンバーだと思うのです。たとえば証明書のたぐいを用意せずともボタン一発で生命保険金控除やふるさと納税の寄付金等、すべての所得控除をパソコン上で呼び出して申告できればどれだけ楽に終わるでしょうか。これは構造上、必ず出来るはずなのです。 今年から申告書へのマイナンバー記載義務も開始され、相談会場へお越しの皆様とマイナンバーのお話をしつつ、マイナンバーとややこしくない申告書について考えさせられた一日でした。 |
( 野 神 ) |
「生命保険料率改定」 |
新聞やネットニュース等で既にご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、平成29年4月より生命保険の値上がりが予定されています。これは金融庁が発表する標準利率の引き下げに伴うものですが、今回は生命保険の保険料が決まる仕組みをご説明し、保険料率改定前に保険の見直しをお勧めしたいと思います。 まず、皆様が加入されている生命保険は全て、①リスク、②コスト、③運用、の3要素から算出されています。 ①リスク・・・死亡保険であれば「〇歳の方が20年以内に死亡する可能性」や、医療保険であれば「〇歳の方が10年以内に病気になる可能性」といったデータをもとに、保険会社が将来保険金を支払う金額の見込みをたて、そのために必要な資金を算出します。 ②コスト・・・保険契約のために必要なシステムの運用費用や申込書などの消耗品費、その他事業の運営に必要な人件費や広告費といった諸費用も保険料に組み込まれます。 ③運用・・・・保険会社は将来の支払いのために契約者から預かった保険料を金融商品や不動産などで運用しています。運用の結果得られる利益を見込んで保険料を計算します。 以上の3要素を総合して保険料が決まりますが、保険会社が契約時に「うちは15%で運用します!」と大風呂敷を広げて保険料を安くしても、実際に保険金を支払う時になって「2%でしか運用できませんでした。保険金の原資が足りません。」となっては困りますので、金融庁が運用利率の指標となる【標準利率】を公表して、各社がそれを参考に運用予定利率を決め、最終的な保険料の決定に至ります。 そして、今回その標準利率が改定され、現在の1%から0.25%に引き下げられ、史上最低水準となります。これにともない運用利率の影響を受けやすい商品の多くが料率改定されます(保険会社によっては【ドアノック商品】と呼ばれるイチ押し商品については、料率改定を保留する等の対応をとっており、値上げのタイミングにはばらつきがあります)。 今回の改定に伴って保険料への影響を受けやすいのは、「終身保険」や「長期定期保険」といった保険期間の長いもの、「年金保険」や「学資保険」といった資産形成効果の高いものになりますので、このような保険の加入を考えていた方はお早めに検討ください。 一方で、2018年以降に予定されている標準生命率(死亡リスクの算定に使用されるもの)の改定の際には、長寿化に伴う死亡率の減少により、掛け捨ての死亡保障の保険料の引き下げも予想されていますので、ご自身の保険内容を一度見直して頂くことをお勧めします。 生命保険は、個人では所得控除や相続税対策に、法人では福利厚生制度や退職金準備等にも利用され、税務との関わり合いも広いものですから、ご興味のある方は一度監査担当者にお声かけください。 |
( 内 橋 ) |
「地元の魅力」 |
気温も少しずつ上がり季節は春へと向かって参りました。春といえば、学生であれば卒業や入学、社会人であれば就職や心機一転起業をされる方など新しいことへの挑戦や、出会いのある季節ではないでしょうか。 初めて出会う方とのコミュニケーションの一つに自己紹介があります。私は自己紹介で出身地大分県の話をよくします。おそらく多くの方が大分県をあまり知らないかと思いますので、突然ながらこの場をお借りして大分県の魅力を伝えてみたいと思います。どうか最後までお付き合い頂けますと幸いです。 まず… ①ご当地のグルメが感動するほど美味しいです。 郷土料理「とり天」は、鶏肉に特製の下味をつけた天ぷら。衣に卵を使うことで、唐揚げとは違った食感なのと、ポン酢とからしをつけて食べるのが唐揚げとの違いです。 また、新鮮な魚をおろして、しょうゆやみりん、酒などで作った調味料にねぎやしょうが、ごまの薬味と一緒に食べる郷土料理「りゅうきゅう」。地酒のいいちこ、二階堂焼酎にも合い最高です。 ②江戸時代!?昔ながらの町並みが残る城下町を散策。 杵築市(きつきし)には、その昔杵築藩が存在し当時の武家屋敷や町並みが今も残る城下町です。着物を着て散策する旅行者やカメラを片手に写真撮影をする方々をよく見かけます。 ③湧出量日本一!なんといっても大分県は温泉が有名。 温泉は成分などから11種類に分けられるそうですが、世界にある11種類の泉質のうちなんと10種類につかることができます。効能も様々あり、恋煩い以外治らないものはないとか。全国的に人気の温泉地に別府や湯布院があり「おんせん県」と言われています。春は4月に行われる「別府八湯温泉まつり」が見ものです。市内共同温泉の無料開放の他、夜には扇山の火祭りが行われ、山が真っ赤に燃え上がる景色が見られます。 大分県というと温泉、観光地として別府、湯布院が有名ですが、昨年地震で大きな影響を受けたのもこの地域です。お隣の熊本県では、阿蘇山の噴火もあり、2016年は九州だけでなく、全国的に多くの事があり、慌しい年だと感じています。そんな中でも、県外、国外から大分を魅力的だと感じて来て頂ける方がいることに大分の人間としてとても嬉しく、ありがたいです。 今後も多くの人に大分県へ興味を持っていただきたいです。 最後まで読んで頂きありがとうございました。 |
( 松 村 ) |