なくならない仕事 |
オックスフォード大学の教授が発表した「未来の雇用」という論文の中で、
将来AI(人工知能)やロボットに取って代わられる職業の一つに「税理士」が挙げられていました。 正確には「税務申告代行者」と和訳されていましたが、この職業を生業とするものにとっては名誉なことではありません。 また先日、本年度の税理士試験が実施されましたが、2017年度の受験数は約4.1万人、2010年度の6.2万人と比較すると35%ダウンしています。 (公認会計士や司法書士なども30~50%ダウン)少子化も理由の一つにありますが、若年層を中心に資格取得を目指す方が少なくなっているのが現状です。 税理士会や日税連もホームページや学生向けのパンフレットを強化し、税理士の魅力をアピールしていますが、 前述の「税務申告代行者」のイメージでは学生たちは振り向いてくれません。 逆にAIやロボットに代替されにくい職業を見てみますと、「セラピスト」 「ソーシャルワーカー」「コーディネーター」などが並んでいます。これらは主に対個人に対する仕事ですが、 対象者を企業に替えれば、我々の職務のひとつである「コンサルタント」業務に近い職種ではあります。 「税務申告代行者」としての税理士はいずれ淘汰されるでしょう。 今後はコンサルタントや情報提供、企業のトータルサポートができる税理士が生き残り、そういう事務所にこの業界を目指す若者が集まってくると思います。 最後に野村総合研究所が発表した、将来なくならない仕事の定義として「創造性」「協調性」「非定型」という3つのキーワードをあげています。 皆様のお仕事でも何かヒントになればと思います。 |
( 安 達 ) |
地元のおすすめ |
例年お盆の時期は帰省される方が多いかと思いますが、私も出身地である静岡へ帰省してきました。 静岡県は横に長く、東は東京から1時間程度・西は名古屋から1時間程度とほぼ東海道の中心にあります。 従って、東は神奈川・東京の文化の影響を受け、西は愛知・三重の文化の影響を受ける傾向があり、「東部」「中部」「西部」で微妙に文化が違います。 そこで今回は、私の出身である「東部」のぜひ試していただきたい食べ物を3つご紹介させていただければと思います。 1つ目は「アジの干物」です。 静岡県東部の港といえば沼津が有名です。沼津港では、水揚げされた様々な魚を干物や刺身として販売しているとともに、 周辺の飲食店では鮮度の高い魚介類を食べることもできます。(近くには深海水族館という珍しい水族館もございますので、 是非一度は足を運んでいただければと思います。)その沼津港における特産品の一つが干物です。 干物も鯛や??など様々な魚介類の干物があるのですが、特にアジの干物が美味しいです。非常に味付けがしっかりしており、ご飯との相性も抜群です。 2つ目は「さくら棒」です。 「さくら棒」とは麩菓子の一種で、桜色にコーティングされているためその名前がついていると考えられます。 地元を離れるまで、この麩菓子が静岡だけで生産・販売されていることは全く知らず、非常に驚いたのを覚えています。 以前は縁日において特大サイズのみ販売されていたのですが、最近では一口サイズの「さくら棒」がスーパーで売られており、 食べやすくなっているとともに、手にいれやすくもなっています。ほのかな甘みが緑茶にとても合います。静岡に帰省した際は必ず買って帰る商品の一つです。 最後は「釜揚げしらす」です。 「しらす」というと静岡だけではなく江ノ島や淡路島の生しらすも有名かと思いますが、 今回取り上げさせていただきたいのは「釜揚げしらす」です。静岡県では、肉や魚といったメインとして食卓に上がるもの以外に、 漬物や味海苔や納豆など副菜として食卓に上がるものの一つとして「釜揚げしらす」を非常によく目にします。 私の家でも年中「釜揚げしらす」が食卓に上がり、ふりかけ感覚で子供の頃からよく食べていました。現在でも、定期的に地元から取り寄せて食べています。 「釜揚げしらす」というと塩辛い、堅いという印象を持たれる方もいらっしゃると思いますが、静岡県の「釜揚げしらす」の特徴はきめの細かさと独特の風味にあります。 是非一度静岡県の「釜揚げしらす」をお試しください! |
( 長 田 ) |
夏の終わり |
茹だるように暑い日々が続いておりますが、暦の上では立秋を過ぎ、少しずつ秋の気配を感じられるようになって参りました。
夏から秋の日差しへと移り変わり、夕暮れ時に鳴き始めるヒグラシの悲しげな声を聞いていると、 数日前までは日中鳴り響いていたクマゼミ達の大合唱が鳴りを潜めたことに気づきます。 そのような時に夏の終わりを実感し、感傷的になるのは私だけでしょうか。 言うまでもなく蝉は夏の風物詩です。蝉にまつわる季語を調べたところたくさんありましたが、特に響きが良いと感じた季語をご紹介致します。 初蝉(はつせみ): その年に初めて聞く蝉の声 唖蝉(おしぜみ): 雌の蝉(雌は鳴かない=鳴くのを惜しむため) 蝉時雨(せみしぐれ): 多くの蝉が一斉に鳴きたてる声を時雨の降る音に見たてた語 これらの季語を並べてみると、日本人が蝉の発する音は「声」であり、風流なものと認識していることがよくわかります。 しかし、蝉の鳴き声を「声」と認識する言語は少ないようです。 たとえば「蝉が鳴いている」を英語に訳すと、「A cicada is buzzing(shrilling)」になるそうです。 「buzz」は「(蜂などが)うなる」、「shrill」は「甲高い声をたてる」という意味で、あまり良いものに使われる単語ではありません。 海外では蝉の声を雑音として認識していることがよくわかる一例ではないでしょうか。 松尾芭蕉の「閑さや岩にしみ入る蝉の声」を始め、蝉の声を詠んだたくさんの俳句は、日本人ならではの感性で生まれたものなのかもしれません。 遠ざかっていく蝉の鳴き声を惜しみながら夏の終わりを味わい、厳しい残暑を乗り切るのはいかがでしょうか。 |
( 髙 ) |