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和輪話(わ わ わ)

私たちがクライアント様向けに毎月発信している事務所レターです。
少しでも旬な情報をお届けできれば・・・と所員ひとりひとりがネタ探しに奔走!の毎日です。
お得&おもしろい情報があなたにも見つかるかも・・・一度、のぞいてみて下さい。

令和2年 4月号

「緊急金融支援」
 
 新聞・テレビでは連日、新型コロナウイルス関連のニュースで溢れかえっています。 経済への影響はリーマン・ショック級とも言われおり、政府与党は緊急経済対策として財政支出をリーマン・ショック後の対策を上回る30兆円超にする方向で調整しています。確かに新型コロナウイルスにより世界規模で人・物の移動に制限がかかり実体経済への多大な影響が出ているため、早急でかつ効果的な対応が必要と思われます。

 その対策の一環として3月17日より日本政策金融公庫が「新型コロナウイルス感染症特別貸付制度」を創設して、資金繰りの支援を開始いたしました。 新型コロナウイルスの影響により直近の売上高が前年又は前々年と比較して5%以上減少していれば業種問わず、一般融資枠とは別に3億円(国民生活事業については6,000万円)を限度として融資を申し込めます。また金利についても低金利(0.46%程度)となっております。
※ 売上高が20%(小規模事業者は15%)以上減少している場合には実質無利子となります。

 既存の融資枠を限度いっぱい使っている場合でも別枠となりますので申し込みが可能です。先日、日本政策金融公庫の担当者と話す機会があったのですが、緊急対策としての金融措置の為、通常の審査より条件はゆるくなっており、審査にかかる時間も短いとのことですが、申し込みが殺到しており処理をするのに圧倒的にマンパワーが足りない、とのことです。期限は特に決まっておりませんが、申し込みを考えていらっしゃる方は早めにご相談ください。

 また、保証協会や商工中金も新型コロナウイルス感染症の影響を受けて日本政策金融公庫と同様の制度の創設や既存の制度を拡充・時限的な運用緩和を行っております。 なお詳細につきましては担当者へご確認ください。

 現在は影響が出ていない方でも、先を見越して上記制度を有効活用してみてはいかがでしょうか。皆様がこの危機を乗り切るため、弊社一丸となってサポートさせて頂きます。      
( 真 下 )
「今、経済の流れを読み解く」

 皆さんは「プロパガンダ」という言葉をご存じでしょうか。多くは政治やメディアで利用される、特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為で、通常、大衆に対しての情報戦・心理戦もしくは宣伝戦等と和訳されます。有名な1例としては、ナチス・ドイツにおいて行われたアドルフ・ヒトラーの宣伝手法でもあります。

 今回、この話題を選んだのは、まさに今コロナウイルスについて政治家や多くのメディアで報道がなされている中で、今後の経済をどう読み解いていくのか、1度考える機会として頂ければと考えた為です。 プロパガンダの1番重要と言ってもよい手法として挙げられるのが「omission」という方法です。「omission」とは省略という意味で、全ての真実をあえて伝えないということです。

 人は不思議なもので、全ての情報が伝えられていなくても、自分が聞いたことが全てだと思い込んでしまう簡単な生き物だそうで、omissionには以下の2つの手法が挙げられます。

 1つ目は、不要な情報だから省略している。これは要約と言い換えられ、聞き手が分かりやすいようにまとめてくれているということです。
 2つ目は、必要な情報をあえて省略している。 ここがポイントです。なぜ、あえて省略する必要があるのでしょうか。それは、多くの人をある一定方向の思考や行動へと誘導する為です。 このことを、今回のコロナウイルスの報道等に当てはめて考えてみると、私たちは日々、"どこどこで何人の感染者が出ました、死亡しました""被害拡大を防ぐために学校は休校し、イベントは中止して下さい"というマイナスな内容がほとんどですが、実際私達が知りたいのはそこでしょうか。感染が確認された方がどういった治療を受け、どの程度の期間で何割が完治しているのか、そちらも同様に重要な情報なのではないでしょうか。それらの情報の多くを省く意図として考えられるのは、不安を煽られたり、様々な自粛ムードが高まることで、儲かる事業があるからと捉えることができます。

 では、この手法を分かった上で、逆にどう使えば先を読み取くことに繋げられるでしょうか。それは、ニュースを聞いたり公開された情報を見て、"この情報には一体何が隠されているんだろう"と考えてみることです。 株で考えてみると、実害が出ているとある業界や企業について報道された上で、株価が下がってきているとさらに報道されると、"よし、今が買い時だ"と考える人がいます。そうです。裏をかいた様で、多くの人がそう考えるのです。ここで、"この情報には何が隠されているんだろう"と考えることによって、意思や行動を誘導されてしまっている大衆が選ぶ選択肢とは別の、数少ない選択肢を選びとることができ、やたらめったらに不安を煽られることのない判断ができるわけです。

 他にもプロパガンダの手法はいくつもあります。気になった方はぜひ調べて活用してみて頂ければと思います。
( 岩 﨑 )
「リバースモーゲージ」
 
 日本人の平均寿命は順調に伸び続け、日本は超高齢化社会となりました。金融庁による年金2000万円問題と相まって、自助努力による資産形成が重要視されています。そんな中、注目が集まっているのがリバースモーゲージです。簡単に言えば、住んでいる家を担保にお金を借りて、死亡したら家を売って完済するという契約です。ローンの代表格と言えば住宅ローンですが、毎月返済していけば残高は当然少なくなっていきます。ところがリバースモーゲージの場合、借入残高はゼロ円からスタートし、利用するたび増えていきます。残高が増えていくという、住宅ローンなど一般的なローンとは逆(リバース)の性格があり、自宅を担保(英語でモーゲージ)にする融資なのでリバースモーゲージと呼ばれています。

 最大のメリットは、自宅に住み続けながらその価値を現金化し、老後生活のための資金を得られることです。住み慣れた土地や家を離れずに、自宅に住み続けながら生活資金の不安も解消し、ゆとりある老後を過ごしてもらうことができます。リバースモーゲージで得た資金の用途は、基本的に自由です。生活資金の補てんだけでなく、住宅ローンの完済、介護費用や老人ホームの入居資金、さらに、自宅のリフォームや旅行・趣味の費用など、多彩な活用が可能です。子どもはそれぞれマイホームを取得し実家を引き継ぐ人がいない、勤務エリアが異なるため実家に戻る予定がない、といった方には非常に有効です。自宅の価値を現金化して親が生きているうちに親の老後資金に充てることができ、子世代にとっては親が死亡したあとに借金が残らない上、自宅を売却する手間も省けて、相続をスムーズに行うことができます。

 デメリットとしては、長生きすればするほど融資額が大きくなりますので、将来の返済額も大きくなります。また、長生きして生存中に融資枠を使い切ってしまうことも考えられます。リバースモーゲージの融資の適用金利は基本的に変動金利の場合が多く、将来金利が上昇すると返済額が膨らむ可能性があります。さらに、担保となる自宅の評価は定期的に見直され、評価額が下落して融資限度額を割り込んでしまうと、場合によっては一括返済を求められることもあるので注意が必要です。融資の限度額は、土地・建物の評価額を基準に、その50%~70%程度で設定されます。居住している自宅を対象とするため、通常、建物については評価額が残っておらず、そもそも対象にならない方が多いです。土地のみが評価の対象となると考えておいた方が良いでしょう。期間中に定期的に評価の見直しが条件になっている場合もあります。利用者当人の年齢は60歳~65歳以上とされている場合が多いです。あまりに評価額が低い不動産は、残念ながらリバースモーゲージの対象にならない場合も多いです。これは、利用者当人が死亡した場合に、相続人が売却するか担保の不動産を競売にかけて返済に充てるという仕組みのためです。

 今後の高齢者の生活支援のためにひとつの重要な選択肢となることが予想されます。さまざまな注意点や制約があるため、利用するかどうかは慎重に判断することをおすすめします。        
( 上 谷 )

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