「資本性ローン(劣後ローン)」 |
6月中旬に経産省の第二次補正予算が成立致しました。 その中に新型コロナ対策資本性劣後ローンという貸付制度が予算額1兆2,442億円にて計上されています。(ちなみに同じく第二次補正予算で決定された「家賃支援給付金」の予算額が2兆242億円です。) 制度の内容としては、他の特定の債権又は一般の債権より返済順位が劣る借入です。 特徴としては、 (1) 元金は最終期限一括での返済で、最終回までは利息のみの支払い (2) 業績に応じて金利が決定される仕組みとなっており、赤字の時は金利負担が小さくなる (3) 資本性ローンによる借入金は、法的倒産時、償還順位が他の全ての債務に劣後 上記の特徴を有しており、財務諸表を金融機関が査定する際には、資本性ローンを自己資本とみなして査定されるため、他の民間金融機関からの査定も上がり融資を受けやすくなります。 なおコロナ以前も同制度はありましたが、今新型コロナ対策として、利用対象者・融資限度額が拡充され、また金利等の条件も優遇されております。 【利用対象者】 ① J-Startupプログラムに選定された方又は中小企業基盤整備機構が出資する投資ファンドから出資を受けて事業の成長を図る方 ② 中小企業再生支援協議会の関与のもとで事業の再生を行う方 ③ 上記①及び②に該当しない方であって、事業計画書を策定し、民間金融機関等による支援を受けられる等の支援体制が構築されている方 【利率】0.5%~2.95% 【融資限度額】7億2,000万円(別枠) 【返済期間】5年1か月、10年、20年のいずれか 条件は厳しくなりますが、当該制度を受けることができれば、キャッシュフロー及び財務諸表の改善が図れます。 7月1日から事前相談が始まっており、8月3日から取り扱いが開始予定となっております。詳細につきましては担当者までご相談ください。 |
( 真 下 ) |
「家賃支援給付金のお知らせ」 | |||||||||||||
新型コロナウイルス感染症を契機とした5月の緊急事態宣言の延長等により、売上の急減に直面する事業者の事業継続を下支えするため、7月より地代・家賃(賃料)の負担を軽減することを目的とした、「家賃支援給付金」の申請が開始しました。 今回は支給対象、給付額の概要についてご紹介します。 【支給対象】(1)~(4)をすべて満たす事業者 (1)資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者 (2)2019年12月31日以前から事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思があること。 ※2020年1月~2020年3月の間に設立した事業者も給付の対象にする方向で検討しており、その申請要領は、後日公表の見通しです。 (3)2020年5月から2020年12月までの間で、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、以下のいずれかにあてはまること。 ① いずれか1か月の売上が前年の同じ月と比較して50%以上減っている ② 連続する3か月の売上の合計が前年の同じ期間の売上の合計と比較して30%以上減っている (4)他人の土地・建物をご自身で営む事業のために直接占有し、使用・収益(物を直接に利活用して利益・利便を得ること)をしていることの対価として、賃料の支払いをおこなっていること。 【給付額】下図の算定方法の、月額給付額(上限100万円)の6倍、最大600万円 ※個人事業者は最大300万円
まずは5月以降の売上をご確認ください。 また新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して、地方自治体でも家賃支援を行っている場合があります。各自治体の支援策もあわせてご確認ください。 |
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( 瓦 ) |
「”マイナポイント”を活用しませんか?」 |
昨年の消費税率引上げに伴い政府が推進した、「キャッシュレス・消費者還元事業」が6月30日に終了し、これと入れ替わる形で「マイナポイント事業」が2020年9月1日からスタートします。 マイナポイント事業は、マイナンバーカードの普及や消費活性化などを目的に実施される取り組みの1つで、2020年9月~2021年3月の7ヶ月間、マイナンバーカードを取得して所定の手続きを行っておくと、キャッシュレス決済サービスを提供する決済事業者を通じて、チャージ、または買い物利用額に対する25%のマイナポイント(最大で5,000円相当)が付与・還元されるというものです。 このマイナポイントを活用するには、下記3点の事前準備が必要です。 ①マイナンバーカードの取得 マイナポイントの申込みには、マイナンバーカードが必要となります。申込みから取得までは約1ヶ月を要するため、まだお持ちでない場合は早めに申請をしておきましょう。 ②マイナポイントの予約 "マイキーID"を発行します。スマートフォンの場合は「マイナポイント」アプリから、パソコンの場合はICカードリーダーからマイナンバーカードを読み取り、カード発行時に設定した4桁の暗証番号を入力。これでマイナポイントの予約ができます。 ③キャッシュレス決済サービスの登録(7月1日~) クレジットカード・電子マネー・QRコード決済などの決済事業者から"どれかひとつ"を選択します。基本的には普段からよく使用されているものを選べばよいと思いますが、国からの還元とは別に、各決済事業者が独自の上乗せキャンペーンを実施していますので、内容を確認した上で選択することをお勧めします。因みに、マイナポイントに決済サービスの登録をすると、変更することはできませんのでご注意下さい。 これらが完了すれば、あとは2020年9月1日~2021年3月31日の実施期間中にこの決済サービスを通じてチャージ、または買い物をすれば、マイナポイントとして自動的に還元されることになります。(※利用の際、マイナンバーカードを持参したり、利用することはありません。)なお、8月末までのチャージ、または買い物は、還元の対象外となります。 実施概要や手続きについてご不明な点がございましたら、ご遠慮なく担当者までお問い合わせ下さいませ。 |
( 古 賀 ) |