「国民性と競争力」 |
中国では小さい頃から「人にだまされるな」と教えられるといいます。これが韓国では「人に負けるな」になり、日本では「人に迷惑をかけるな」になります。 日中韓では教育の前提が違いますし、比較できない部分はありますが、仕事やスポーツなどを通じて当たっているなと思うところはあります。 中国の方の商魂のしたたかさは「だまされまい」と他人の言動を客観視できることと無縁ではないと思います。中国経済の急速な発展や世界経済への影響力を見ても、納得できるかと思います。 韓国の方のたくましさの裏には徹底した競争意識があります。このような意識は、勝負事の最後のところで差をつけます。サッカーやゴルフの試合をみても、ここぞという時に国民性としての強さを見ることは少なくないと思います。 一方、日本人の美徳の一つである「迷惑をかけるな」は非常に大事なことですが、それが国際競争を放棄する風潮であれば少し違うかと思います。 ビジネスの世界では常に競争という要素が存在します。 業界の特性を分析し、顧客の情報を仕入れる。自分のマーケットや立ち位置を理解し戦略を立てる。他社との違いを強調しブランディングでメッセージを明確にする。新しいマーケットがあれば次のターゲットプランを立てる。既存の顧客を大切にし、パートナーシップの輪を広げる。そして会社、チーム、仲間を大事にする。 真のグローバル人材とは単に英語を話せることだけではないと思います。 中小企業の経営者の皆様もアジア進出、海外進出を考えられている方が多くいらっしゃいます。相手の歴史や文化、メンタリティーなどを理解した上で堂々と戦える力をつけていただきたいと思います。 |
( 安 達 ) |
「FinTech(フィンテック)」 |
われわれが使う会計ソフトの中でも出てくる言葉ですが、「FinTechサービス」という言葉をよく目にすることが多くなりました。 これは金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、デジタル技術によって生まれたお金に関連する新しいサービスの総称のようです。 主なFinTechサービスには以下のものがあります。 ① 決済・送金 …インターネットバンキング・キャッシュレス決済・オンライン決済 ② 電子的通貨 …電子マネー・暗号資産(仮想通貨) ③ 資金 調達 …クラウドファンディング・ソーシャルレンディング ④ 情報 提供 …各種金融情報サービス・ロボアドバイザー ⑤ 財務 管理 …家計簿アプリなど 色々とありますが、コロナ禍で急激に増えてきたサービスも多いかと思います。今回は①について少し書かせていただきます。 決済の分類のキャッシュレス決済については様々なカードや決済方法がさらに有ります。最近では、飲食店や商店でもキャッシュレス決済でほぼ支払いができるので、私自身お金を取り出す事がとても少なくなりました。また、お金というかクレジットカードもクイックPayのスマホ決済で行うので財布を出す機会がとても減ってきました。 キャッシュレス決済についても支払い方が、先払い・同時払い・後払いがあるため、使い過ぎを防いだり、計画的に使えたりと、使う人の性格でどのタイプにするのかも選んで使えて便利なサービスとなっています。 あとはコロナ禍で非接触を勧められてキャッシュレス決済を導入した飲食店なども多いのではないのでしょうか。さらそのキャッシュレス決済でも、クレジットカードやデビットカード・スマホ決済・電子マネー・交通系ICカード・プリペイドカードなどと多くの種類の決済方法がありその決済会社の中でのサービスも多種多様です。 最近では、私の住んでいる地方の市町村が景気対策事業の一環としてPayPayとコラボして購入価格の20%をポイント還元などといったサービスも出てきています。 キャッシュレス決済に多少抵抗のある方やキャッシュレス反対な方の理由も多数あると思いますが、出ていく手数料は必要経費(販促費)と捉えて積極的に取り入れている企業も増えてきています。 消費者の目線でいくと色々な決済やポイントサービスが受けられる方が望ましいと思われると思うので、デジタルサービスが苦手で導入をしていなかった方は一度どういったものがあるのかを確認するのも大事かと思われます。 |
( 古 堅 ) |
「大谷翔平以上!?野茂英雄の大記録」 |
『野球の神様』ベーブ・ルースが104年前に記録した二桁勝利二桁本塁打を日本時間の8月10日、日本人である大谷翔平選手が達成したことが大きな話題を呼んでいます。160キロを超えるボールを投げ、特大ホームランをかっ飛ばす、漫画でも描けないような活躍を連日見せてくれる大谷選手が、今後どこまで二刀流としての記録を伸ばしていくのかが野球ファンとして本当に楽しみです。 ところで、常識外れの活躍を続ける大谷選手よりも20年以上も前に海を渡って活躍した日本人メジャーリーガーがいたことを皆さまは覚えておられますか?そうです。野茂英雄さんです。野茂さんはイチローさんよりも先にメジャーに挑戦しており、日本人メジャーリーガーの先駆者と呼ばれる存在です。今回はそんな野茂さんが達成した大記録についてお話していきたいと思います。 野茂さんが達成した大記録、それはずばりメジャーでのノーヒッターです。ノーヒッターとは、投手が相手チームに安打も得点も許さずに勝利する記録です。大記録であることには間違いないのですが、野球好きの方が聞くと、「え?確かにすごいけど、毎年何人かは達成する記録やん…」と思うかもしれません。それもその通りで、メジャーリーグでは2022年8月18日現在、317回達成されている記録で、今年もすでに3回達成されています。では1996年9月17日にロッキーズ戦で野茂さんが達成したノーヒッターがいかに特別で偉大な記録だったのか、二つの点から説明していきたいと思います。 一つ目は対戦相手です。対戦相手だったロッキーズは、野茂さんとの対戦の9月17日までの直近の5試合での平均安打は13.4、平均得点は10.6でした。野茂さんとの対戦から調子を落としたのかというとそういう訳でもなく、翌日の9月18日の試合では13安打12得点を記録しています。野球の試合では1試合に10本のヒットが出ると打線好調、10点も取れば打線が爆発したと言われます。このことからロッキーズの打線がいかに超強力であったかが分かると同時に、この打線を抑えて達成した野茂さんの記録がいかに傑出しているかが分かると思います。 二つ目は達成した球場です。プロが使用する球場は、球場ごとに大きさや環境がまちまちで、球場によって打者が有利と言われたり、投手が有利と言われたりします。では、野茂さんがノーヒッターを達成したクアーズフィールドはどうだったのか。それがなんとメジャーで最も打者が有利な球場なのです。標高1,600メートルにあるこの球場は空気が乾燥していて、平地の球場と比較して打球が平均10%ほどよく飛ぶといわれています。1995年に完成後、2022年8月までに1-0のスコアで終わった試合はたったの10試合しかなく投手にとっては非常に厳しい球場です。野茂さんはそんな球場でノーヒッターを達成した唯一の選手なのです。未だにこの球場で達成した選手は野茂さん以外に現れていません。 以上二点から野茂さんの凄さを理解、もしくは再評価していただけたのではないでしょうか。一見ありふれた記録でも見方を変えるととんでもない大記録であった、なんてことがよくあるのが野球の魅力の一つだと思っています。他にも大記録や、はたまた珍記録と呼ばれる記録が野球にはたくさんあります。気になった方はぜひ一度調べてみてください。 |
( 西 村 ) |