明石海人の歌集 |
公認会計士林光行先生の事務所便り「シェアリングレター」第35号
(2007年7月)の巻頭に、天刑から光を得て天啓とする明石海人の紹介があった。 「絶望の深淵を潜り抜け、漸くにして辿りえた海人の歌は、真の言葉であると思います。」と結ばれていた。 「白描」の序文のすごさに心が震えた。この歌集を求めて大阪中の書店をめぐったが廃刊となっていた。 ある店員さんのヒントを得て、札幌の古本屋さんから購入した。 昭和14年8月7日第18版定価1円40銭の本が何と15000円だった。 益金の宝物となった「白描」の序文を紹介できることがうれしい。(括弧内は林先生) 「癩は天刑である。加わる笞(むち)の一つ一つに、嗚咽し慟哭しあるひは呻吟(しんぎん)しながら、私は苦患(くげん) の闇をかき捜って一縷(いちる)の光を渇き求めた。 深海に生きる魚族のように、自らが燃えなければ何処にも光はない。そう感じ得たのは病がすでに膏盲(こうこう) に入ってからであった。 齢三十を超えて短歌を学び、あらためて己を見、山川草木を見るに及んで、己が棲む大地の如何に美しく、 また厳しいかを身をもって感じ、積年の苦渋をその一首一首に放射して時には流涕(りゅうてい、涙すること)し時にはべん舞 (べんぶ、小躍りすること)しながら、肉身に生きる己を祝福した。 人の世を離れて人の世を知り、骨肉と離れて愛を信じ、明を失っては内にひらく青山白雲をも見た。癩はまた天啓でもあった。」 明石海人は癩病と呼ばれていたハンセン病だった。 この病は不死の病、伝染病とされ、隔離,断種、堕胎が強制され、家族は身内に患者がいることを隠して差別に耐えてきた。 科学療法で確実に治癒できる現在、隔離を決めた「らい予防法」は無用となり、やっと1996年4月に廃止されたものの、 偏見はまだ社会に残っている。 明石海人は教職にあって恋愛結婚、二女をなす。25歳に発病、31歳に隔離、自殺未遂の後短歌に没頭。35歳失明。 37歳2月声を失う。「白描」上梓。同年6月永眠。 “深海に生きる魚族のように、自らが燃えなければ何処にも光はない” |
( 益 金 ) |
グローバル・ソブリン・オープン |
今回は、1月新聞等で配当金減額の発表があったグローバル・ソブリン・
オープン(通称「グロソブ」)について説明させていただきたいと思います。 まずはこのグロソブとは何かを簡単に説明させていただきたいと思います。 グロソブとは投資信託の一種で、「毎月決算型」といって、毎月一定の金額が分配金として入金されるというものです。 一昔前には会社を定年退職されたリタイア層の方々に非常に人気となった商品です。 実際にどれくらい人気があったのかというと、 星の数ほどの種類がある投資信託の商品の中でこのグロソブが占める割合は全体の1割超を占め、 販売数では独走状態となっている程です。 では、なぜ定年退職された方々に人気があったのかというと、年金制度への不信や預金等の超低金利などで、 退職後の生活に不安を感じ、比較的安定した収入を得るためには理想的な商品だったからです。 しかし、先月1月、収入である分配金が一万口当たり40円から30円に減額されるという発表がありました。 これにより当初60万円程度でグロソブを購入した人を例にしますと、今まで毎月4,000円程度あった分配金は3, 000円に減る計算となりました。 また、約10年前には一万口当たりの分配金が60円から40円に減額されたという経緯があります。 では何故今回さらに分配金が減額されたのかというと、 グロソブという投資信託は世界の中でも信用力の高い国の国債に投資をしているものであり、 日本の他にアメリカやヨーロッパなどの国債を中心とする信託構成となっています。 そして、外国の国債に投資している以上避けられない問題として、為替変動によるリスクというものがあります。 信託の評価である基準価額というものは円安になれば上昇するのですが、 逆に円高になれば基準価額は下落してしまうという仕組みになっています。 そして現在の経済状況はどうなっているかというと、去年の秋の「リーマンショック」 といわれるアメリカの大手証券会社の破綻により世界中の為替相場が変動し、 どの国の通貨で比較しても極度の円高となってしまいました。 海外旅行へ行く人や輸入企業にとっては喜ばしいことと思いますが、 今回紹介しているグロソブ等の投資信託にとっては大きなピンチではないでしょうか。 グロソブを運用している国際投信投資顧問株式会社も、この極度の円高に対応すべく、 国際債券の割合を外国債中心から徐々に為替変動の影響のない日本の国債に転換していくという措置をとっています。 (この円高が弱まり、円安になれば再度外国債の比率を増やしていくと思います。) 最後になりましたが、年金制度への不信や、預貯金等の超低金利がまだまだ続くと考えられる中、減額はされたとはいえ、 毎月一定の収入があるというのはやはり魅力的な事に変わりはありません。 このような激変の時代だからこそ、投資をする際は今まで以上に慎重な判断が必要になってくるのではないでしょうか。 |
( 永 田 ) |
中小企業緊急雇用安定助成金 |
昨今の不況を受け当面の経過措置として、従来の雇用調整助成金制度を見直した
「中小企業緊急雇用安定助成金制度」が創設されました。 概要は「急激な資源価格の高騰や景気の変動などの経済上の理由による企業収益の悪化から、生産量が減少し、 事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、 教育訓練又は出向にかかる手当若しくは賃金等の一部を助成する」というものです。 従来の雇用調整助成金制度との違いは以下の通りです。 1.支給要件の緩和 生産量要件の緩和:「最近3ヶ月間(従来は6ヶ月間)の月平均値が前年同期に比べ減少(従来は10%以上減少)していること」 雇用量要件の緩和:「最近3ヶ月間(従来は6ヶ月間)の月平均値が前年同期に比べ増加していないこと」 2.助成率や教育訓練費の引き上げ 休業手当等の助成率:3分の2から5分の4に引き上げ 教育訓練を実施した際の教育訓練費:1人1日1,200円→6,000円に引き上げ 3.対象労働者の拡大 「雇用保険被保険者期間が6カ月以上の者」に加え、「雇用保険被保険者期間が6カ月未満の者」、 「6カ月以上雇用されているが雇用保険被保険者以外の者(週の所定労働時間が20時間以上の者に限る。)」が追加されました。 従来より生産量要件は満たしても雇用量要件が満たせず申請できないという事例が多くあったようで、 今回の要件緩和でさらに使いやすくなりました。 注意すべき点として、 助成金の支給を受けるためには支給対象となる休業等の実施について事前に都道府県労働局又はハローワークに届け出ること等が必要となります。 依然として厳しい経済状態が続きますが、こういった助成金等を活用して不況を乗り切っていきましょう。 |
( 三 好 ) |
天眼通(てんげんつう) |
公益法人 漢字検定協会高収益上げる。 名は体を現すか! 高益法人(公益法人)だものね! |
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