衆議院総選挙 |
お盆も過ぎ、少し朝晩の気候が穏やかになってきました。 今年の夏は梅雨が長く日照時間が短かったので、農産物、特に米の収穫高が気になります。 8月30日には、4年ぶりに衆議院総選挙が実施されます。 この選挙の最大の焦点は政権が変わるか否かであり、また各党がマニュフェストを公表し、 政権を取れば今後どの様な政策を実行するかを訴えています。 各マニュフェストでは国民受けする補助金、助成金等や高速道路の無料化、暫定税率の廃止等の内容が大きく謳われています。 その財政支出に対する財源は、景気回復による税収増や消費税の増税、個人の所得税における配偶者控除の廃止、 無駄な支出の削減や、埋蔵金の活用など様々です。 これらの政策では、日本の明るい未来像が明確に想像できないような気がします。 これは、選挙目当てに支出を優先し、歳入のことは希望的なことや、確実性の乏しいことを言っているだけです。 その歳入不足は赤字国債の発行につながり、将来にそのつけを廻さないようにして貰いたいです。 これは、我々企業経営においても気をつけなければならないことだと思います。 昨年のリーマンショック以降消費の低迷により、各企業の売上高は減少し資金繰りは悪化しています。 その対策としては、まず第一に経費の削減で、特に役員報酬や従業員の給与も削減の対象としています。 単に人員の削減ではなく、就業日の削減による給与削減を行ったりしています。 また休業による助成金を受けている企業もたくさんあります。 もちろん売上を回復すべく様々な営業努力は怠っていませんが、市場の回復が思うように進んでいないのも事実です。 そして、 最後に資金不足を補うためにセフティーネットの融資を活用して資金手当てをおこない企業を存続させる努力を行っています。 国と企業を同様に考えることはできませんが、企業は、支出を削減し、 売上の拡大を前提としてそれに基づいて資金繰りの計画を立て、無借金経営をしたいと思う経営者は多いと思います。 国も夢のある将来像を明確にし、それに基づく国家政策を提示して実行してもらいたいと思います。 総選挙で民意を反映した良い国になればという思いを胸に投票に行きましょう。 |
( 福 田 ) |
欠損金の繰戻還付制度 |
早いもので今年も3分の2が経過しました。 税理士事務所業界としては、8月上旬に行われる税理士試験が終了し、 12月の年末調整の時期までは比較的落ち着いて仕事ができる期間となり、昨今施行された、 または今後予定されている税制改正について精査する期間でもあります。 平成21年度も様々な税制改正が行われていますが、法人税法の今年度の目玉としては、何と言っても「法人税率の引き下げ」と 「欠損金の繰戻還付制度の復活」でしょうか。 「法人税率の引き下げ」については、期末資本金が1億円以下の中小法人について、 課税所得のうち年800万円までの金額に対して通常22%課される法人税率が、 平成21年4月1日から23年3月31日までの間に終了する事業年度について(従って3月決算法人については来年から)は18% に軽減されました。 また「法人税率の引き下げ」によって法人税額が減額されたことにより、法人住民税(都道府県民税、市町村民税)についても、 法人税額を基礎として計算される部分(法人税割と言います)が軽減されることとなるため、最大で約37万円の減税となります。 「欠損金の繰戻還付制度の復活」につきましては、青色申告書を提出している中小企業者につき、 平成21年2月1日以後に終了する事業年度において(こちらは3月決算法人については今年から)、 各事業年度の欠損金額をその事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度に繰り戻し、 法人税額の還付を請求することができるというものです。 簡単に言えば、今期の決算が赤字となってしまった場合、前期が黒字であれば、前期に納付した法人税の一部が還付されます。 還付される金額は、前期に納付した法人税額のうち、今期の赤字(欠損)の金額と前期の黒字(所得) の金額の割合に応じて計算した金額となっています。 当規定については、設立間もない企業など一部を除いて平成4年以後停止されていたものが17年振りに復活したもので、 昨年に多額の納税をした後にリーマンショック等で急激な業績悪化となった企業の資金繰り対策として活用されています。 去年から今年にかけては、急激な景気悪化に伴い様々な追加経済対策が打ち出されていますが、税制面でも立案から国会審議、 施行までが非常に短期間に行われるケースが多くなっています。 この号が発行される頃には、衆議院選挙の結果も出ているのでしょうが、税制面において新たな追加経済対策が実施されていくのか、 今後も注目していく必要があると言えるでしょう。 |
( 山 下 ) |
仏像鑑賞 |
最近、仏像鑑賞がブームとなっている事をご存じでしょうか? 仏像鑑賞といえば、年配の方たちの趣味というのは昔の話であり、若者たちの間でも仏像鑑賞が流行っているそうです。 本屋では、仏像関連書籍を集めたコーナーが特設され、仏像鑑賞を目的としたパッケージツアーが組まれたりしています。 その中でも、奈良興福寺にある阿修羅像は、ブームの象徴的な仏像としてよく雑誌等で紹介されており、 ご覧になった方も多いのではないでしょうか。 この阿修羅像は仏像の中でも、顔が若々しく、シルエットがスマートであることに加え、 その表情も思慮深く何かを考えているような雰囲気があるのでとても人気があるそうです。 ブームに乗っている訳ではないのですが、私も先日、奈良の興福寺に行ってきました。 うだるような暑さでしたが、本堂の中には荘厳な雰囲気が漂い、薬師如来像や菩薩像を中心に四天王像、 十二神将像といった像が並んでいる光景には力強い迫力がありました。 また、仏像の多彩な表情も面白く、仏像がブームになる理由がわかる気がします。 仏像鑑賞のためにお寺に足を運ぶうちに、仏教自体へ興味を持たれる方も多いという事です。 また、仏像や仏教が注目される理由には、芸術的関心に加えて、世の中に漠然とした不安がある事が背景にあるそうです。 世間では「大不況」や「リストラ」といった殺伐としたニュースが流れ、 大企業に勤めていれば安心であるという話はもはや過去のものとなっています。 こんな社会情勢の中、仏像や仏教を通して自分と向き合い、自分の原点や幸せを見つめ直したいという若者が多いそうです。 若者だけではなく、経営者の方々にとっても、今は非常に厳しい時期であり、不安も大きいと思います。 2010年には、平城遷都1300年にあたり、一大イベントが奈良で開催される予定となっております。 この機会にぜひ一度、仏像を鑑賞し自分の原点という物を考えてみるのはいかかでしょうか? |
( 西 野 ) |
天眼通(てんげんつう) |
エコポイント付大型薄型テレビを買った。 各党のマニュフェストをみると、大きく綺麗にみえるが、内容は薄い。 テレビのせいかなあ? |
続きを読む 平成21年9月号